「社会調査」のウソ
谷岡一郎『「社会調査」のウソ リサーチ・リテラシーのすすめ』を読了。例えばさ、10年位前の社会調査で「健在の元大統領4人、カーター、レーガン、ニクソン、フォードのうち誰を支持するか」という調査をしたんだって。結果は、カーター35%、レーガン22%、ニクソン20%、フォード10%だったんだけど、この調査でおかしな点を挙げよ、っていうわけ。わかる?
答えはね、この4人の中でカーターだけが民主党で、あとの3人は共和党出身ってこと。ってことはそれだけで、アメリカ国民の4割くらいが民主党だとすると、カーターのトップは決まっているわけだ。残りの60%全部が共和党支持でも、選択肢は3つあってそこで割れるからね。こんなふうにもともと決まっている答えが出そうな質問とか、山のようにあるぞ。っていう本です。いや、読んでいくにしたがって、新聞で見る統計とか何が本当かわからなくなるよ。こういう学問も必要だと思う、今日この頃。SIGHTで山形さんが紹介していたので読んだ。
「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)
- 作者: 谷岡一郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2000/06
- メディア: 新書
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