日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

臓器が勝手に考えることができるのは一種、才能だと思う

佐伯啓思『学問の力』を読了。大好きな学者さん、佐伯啓思先生による学問論。「知」や「保守」などについて考察をしています。最もおもしろかったのは、「頭がよい」には2つある、という部分。曰く、

記憶力があったり、理解が早い人は、「脳の運動神経がいい」というだけのこと。
もうひとつの頭がよい人は、鈍重であっても潜在的なところでいつも何かを考えている力がある人のこと。自分が意識しないうちに臓器が勝手に何かを考えている=時間をかけて独創的なことを生み出す力。

僕、典型的にこれにはまっていた気がする。中学校くらいまで、一部の「脳の運動神経」がたまたま良くて、それを勝手に周りがいいように解釈してくれてた、っていうか。例えば、数学とかも閃きとか論理構築で問題を解いているのではなくて、単純に解法を暗記していてそれで正解が出せるというか。
高校〜大学に進学して、2つ目の本当に臓器が勝手に考えているような人たちにたくさん出会えて、この違いを理解したよ…。どちらも大事だけど、どっちかだけでしか評価しないのは違うし、どちらかを勘違いしてしまうのも違うよなぁ。本当に手に入れるべきは、「これだ」と思ったらずーっとそのことについて考え続けられる持続性なのじゃないかな、と思う。きっと閃きとかだってそういう人の上に落ちてくるのだと思う。[→メモ:学問の力]

学問の力  NTT出版ライブラリーレゾナント023

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