哲学をジョークに!?
トーマスカスカート&ダニエルクライン『プラトンとかものはし、バーに寄り道』を読了。いろいろな哲学をジョークで理解しよう、というものですが…。あっしには、難しすぎまする。下手すりゃ、ただのジョーク集ですから。
哲学の難解なテーマを、ジョークに置き換えて上手にパラフレーズされているのであれば、その手法は他の学習コンテンツにも使えるかな、と思ったのですが、そう簡単にはいかないようです。
ビリングスレーは病院へ危篤状態にある友人のハットフィールドを見舞いにいった。ビリングスレーがベッドのわきにいって見ると、ハットフィールドの衰弱のぐあいは悪化していた。ハットフィールドが必死の身ぶりで、なにか書くものがほしいと伝えたので、ビリングスレーはボールペンと紙を渡した。ハットフィールドは最後の力をふりしぼってメモを書きおわると、すぐに亡くなった。ビリングスレーは悲しみのあまり、すぐにはメモを読めなかったので、ポケットにしまった。
その二、三日あとの通夜の席で、ビリングスレーはハットフィールドの家族と話をしていた。そのとき、かれは着ている上着のポケットに、例のメモがはいっていることに気がついた。かれは家族にいった。
「ハットは亡くなる直前に、メモを渡してくれました。わたしはまだ読んでいませんが、かれのことをよく知っていますので、われわれ全員を感動させることばであることはたしかでしょう」
そして、ビリングスレーは声にだして読みはじめた。
「きみはぼくの酸素チューブをふんづけてる」(p.175-176)
これ、言語哲学のところで紹介されているジョークです。正直、このジョーク、おもしろい、としか思えず…。哲学のセンスないわ。
もう一つは、以前に別のところで読んで知っていたもの。読むとすごくおもしろいのですが、以前教室で子どもたちに披露したときには、反応いまいちでした。話し方がまだ熟成されていなかったのか、そもそも子どもにはわかりにくいのか。
自然史博物館で何人かのツーリストが、恐竜の骨に見とれていた。ひとりがガードマンに聞いた。
「この骨が、どれほど古いかわかりますか」
「2億年と4年と6ヶ月です」
ツーリストはいった。
「やけにこまかい数字ですね。どうして、そんなに正確な年代がわかるんですか」
ガードマンが答えた。
「わたしがここで働きはじめたときに、この骨は2億年前のものと聞きました。それから4年半たちましたから」(p.182-183)
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