日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

思想シーンを何とかしたい熱い思いにわし掴まれた

文化系トークラジオLifePodcast、外伝の最後までを聴きました。あー、おもしろかった。刺激的だった。テーマは「現代の現代思想」。ゲストは批評家の東浩紀さん。サイトでmp3で聴けるので、聴いてもらうのがいちばんいいのだけど。いくつか「おお!」と思ったところなど、メモ。

  • モスキート音で若者を追い払ったりするようなら、「選挙に行け」なんて言うな。モスキート音で追い払うなんて、動物として扱ってるんでしょう?だったら、選挙なんて人間がすることを期待するな、動物的管理を徹底しろ(東)
  • 僕の仕事は「思想を必要とする数万人のシーン」を維持する事。今このシーンがなくなってしまえば、思想に理解を示す編集者もみんな死に絶えるのに、なぜそれがわからない?(東)
  • 「ちゃんと支持してくれる3000人」がいるマーケットなら良い。配本は3000部だけど、そのうち2000部は図書館配本、とかじゃなくて。(東)

現代思想、大学の頃に本当によく本を読んだ。でも、結局わからなかったんだよね。「それって何よ!?」って。だから、それ以上に行かなかった。そんなことよりも、仕事をして社会を変えたいと思った。で、教育の仕事を選んだわけですが、10年この仕事をやってきて、いま感じているのは、「何も考えない」「何も感じない」という人が多いのは何より悲劇だと思うので、考える種をもっと教育の中に入れていく仕事をしたい、ということ。思想なんて実学じゃない、と思って離れたんだけど、思想を持つ人を育てる仕事をしたい、ということで一周くるっと回ってきた感じ。このLifeみたいな番組に、高校時代に出会っていたら、全然違う道を歩んでいたかもしれないなぁ、と思います。
ちなみに、東浩紀さんは、いちどNHKのネット関係の番組で関係者多数で出演したときに、ゲストコメンテーターで来ていて、同じスタジオにいたことがあります。あのときは感じなかったけど、めちゃめちゃ熱い人なのだな。今まで、名前と書名は知っていたけど、手に取ったことはなかった。読もう、と思った。「思想地図」も買います。それがシーンを支える小さな一助にでもなるのであれば。