日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

ニッポンの思想

佐々木敦『ニッポンの思想』を読了。80年代、90年代、ゼロ年代を10年ずつ。浅田彰中沢新一蓮實重彦柄谷行人から、福田和也大塚英志宮台真司、そして東浩紀までを紹介し、「わかった気にさせる」マニュアル本として書いた、という著者のコメントの通り、流れをざーっと追える。ただ、「ああ、そうそう!」と腑に落ちるところがあまりないのは、この人たちの本を僕がほとんど読んでいないからだろうな。福田和也は大学で講義をとったので、ある程度語り口を知っているし、本も何冊か読んだ。宮台真司はずーっと食わず嫌いでした。『日本の難点』を読んでからです、注目しているのは。大塚英志も先日のカリキュラムメイカーの議論の中で話題に出て、読んでみようと思ったわけだし…。読まずに死ぬのはもったいないので、テン年代がやってくる前に、ちょいちょいと読んでいこうと思っています。
せっかく「思想」なので、世界がぐるんと一回りするような思いをさせてくれる本がいいな、と思っています。そういう意味で「おお!」と思ったのは、僕は今福龍太の「クレオール論」や内田樹の生き方論みたいなもの、あと『日本の論点』での宮台真司かなぁ。このあたりの関連から広げていきたいな、と思う。
しかし、仕事が立て込んでいるのでいったいいつになることやら…ま、いいや、目標!ね。そんな流れで、もともと興味のあった思想系の話が、もうちょっと自分の方に入ってくるように、と、荻上チキさんたちがやっている、αシノドスというメールマガジンを講読し始めた。月500円だけど、今まで知らなかった方面の学者さんや書き手さんの文章が読めるので。すごいボリュームのテキストファイルが月2回、届きます。正直、すべてはわからない(笑)でも、楽しみにしているメールです。

ニッポンの思想 (講談社現代新書)

ニッポンの思想 (講談社現代新書)