西尾維新、蕩れ。
西尾維新『化物語(上)』を読了。「戯言シリーズ」にはまり、「零崎一賊シリーズ」にはまり、の後はちょっと遠ざかっていたのですが、ひょんなことで「化物語、ハンパなくおもしろい」というインタビューを読んだもんで、じゃ…と読み始めてみた。
高田崇史さんの「QEDシリーズ?」と思いながら読んでましたが、どうやら全然違うらしい。作者本人があとがきで、そう言ってる。
本書は怪異を主軸に据えた三つの物語----では、ありません。とにかく馬鹿な掛け合いに満ちた楽しげな小説を書きたかったのでそのまま書いたという三つの物語です。(略)一つだけ解説すると、そもそもは「ツンデレとゲレンデって響きが似てるよね」→「ゲレンデといえばボーゲンじゃない?」→「ボーゲンって感じで書けば暴言だよね」という三段論法から生まれた話です。(p.445)
そして、この言葉通りに「掛け合い」がおもしろい。
「私は父方のお祖母ちゃんから、淡白でもいい、わくましく育ってくれればと、よく言われていたものよ」
「わくましくってなんだ」(p.48)
とか。そして、前の方で出てきた掛け合いを微妙に変えて、微妙に表現を重ねてくるので、読み返す楽しみもあるのです。最後の
「はやるといいよな」
「はい?」
「戦場ヶ原、蕩れ」
で、キューンとなってしまった…。アニメが見たくなってきた…。
- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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