日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

「社会を変える仕組みをつくる」を聴講@SFC

大学時代からの友人・牧子がSFCの井庭崇先生の講義(鼎談)に登場する、というのをネットで知り、「お!」と思って聴講してきました。学生でもないのに許可をくださった井庭先生に感謝。テーマは「社会を変える仕組みをつくる」というもの。SFCに行くのは10年ぶりくらい?知らない建物があったり、知らない道があったりでびっくり。でも、開放的なキャンパスは、いい天気だったこともあって気持ちよかったなあ。いいなあ、学生。羨ましい(笑)
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以下、いろいろと気になったところをメモ。
井上英之先生が奥尻島でのボランティアがきっかけで感じたという、「善意に結果を出すには、テクノロジーが必要だ」というのはとっても深い言葉だなあ、と思った。テクノロジーは別にICTとかそういう方向でなく、「形にするためのノウハウ」なので、それは例えば「ファシリテーション」かもしれないし、「よくできたマネジメントシステム」かもしれないし、そして「学校で教えるカリキュラム」でもいいはずだよね。
牧子が言っていた、いま興味を持っている3つ、という(1)教育、公衆衛生、環境 (2)experimental studies (3)教育の国際化というのも、非常に「らしく」ていいなあ、と。また、大学院で学んでいた時に教授に向かって「学問は政策に反映させられなければ意味が無い」と言い放った話とかも、「わかる!」という感じ。もちろん、それとは別のところに学問の意味があることにその後気づいた、と言っていたけど、僕はやっぱり「政策に反映できない/社会に貢献できない」学問なら僕には要らない、と今でも思っているなあ。というか、そちらは研究とかに向いている人にがんばってもらって、僕は地べたの近くであがこうかな、と。
また、井上さんが紹介してくださった、アメリカで成功しているNPO「カレッジサミット」は、仮説を設計して社会に取り組んでいる、と。彼らは「高校生のライティングは生活を変える→低所得層の子どもたちは、self-esteemが低い→ライティングをしながらブラッシュアップさせ、かつエッセイライティングができて、進学に繋げられる」という仮説設計をして、それに取り組んでいく、ということをしたのだそうだ。知らなかった。とっても刺激的。
とってもおもしろかったなあ。togetterでもまとまっていますので、ぜひ。ものすごく刺激を受けて帰ってきました、ほんと。知的刺激に満ちたあっという間の3時間。パターンランゲージ、「現場の人がレバレッジポイントを一番知ってる」、「善意に結果を出すにはテクノロジーが必要」、教育経済学、ISAK…。分野が違う3人の創発性が素晴らしかったです。
僕もがんばろう!と思える一日だった。
その後、ひさしぶりに牧子と近況報告も。お互いの家族のことから、仕事のこと、いまの興味とかも含めて。仕事は、メインのフィールドは全然違うんだけど、教育の部分で重なる部分もあるので、ぜひ何か一緒にやりたいね、という話をして。卒業の頃には、こんなことをまったく想像していなかったなあ。人生って楽しい。