2001年の本だともう隔世の感が…
廣瀬禎彦『IBMで学んだことアスキーで得たことセガで考えたこと』を読了。IBM→アスキー→セガという何とも華麗なキャリアパス。
私がよく社員にいうのは、「ビジネスでは100のうち相手に51渡しなさい。そして、うちは49をもらいなさい」ということだ。51と49の違いはわずかだが、相手はたくさんもらったという印象が非常に強くなる。
51をとるために、お客様とのぎくしゃくしたムダな時間を使うよりは、気持よく相手に51を渡して、次のお客様に行く。一件のお客さまから51をもらうために時間をかけている間に、二件のお客さまと仕事ができれば98になり得るということだ。一件一件の勝ち負けではなく、トータルで考え、単位時間あたりどれだけの仕事ができるかという感覚も大切だろう。IT革命だといっても、こういう感覚を持っていないとビジネスは成り立たない。(p.17)
うんうん、こういうのは今でも一緒だよね。一方で…
今、インターネット小売大手のアマゾン・コムがなかなかビジネス的な見通しが立たないが、ヤフーはなんとかなりそうだという現状がある。(p.17)
隔世の感がありますな…2001年の本だものな。いかに未来予測が難しいか、って話ではあるよね。
よかったこと。教室に貼られていたらしい、IBMのメッセージ。
「教育に飽和点はない」(p.28)
これはいいよね。あと、最後に対談の形式でまとまっていた、中村伊知哉さんの話。インターネットの発達で、インターネット上で、P2Pとかが盛んになったらどうなるか、という議論の中でインターネットコミュニティにどう参加していくのかという話。
自分の作品を持ち込むとか、資金を提供するという貢献もあるし、何もないから働くという参加方法もある。いずれにしても、何かしないことにはコミュニティーには入れないでしょうね。(p.197)
まったくぶれてないなあ。すごいわ。
- 作者: 廣瀬禎彦
- 出版社/メーカー: ワック
- 発売日: 2001/10
- メディア: 単行本
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