日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

もっともっと軽やかに、でも考えぬく。

宇野常寛 責任編集『PLANETS vol.8 僕たちは<夜の世界>を生きている』を読了。

PLANETS vol.8

PLANETS vol.8


表紙はAKBですけど、中身はぎっしり文字ばかり。そして、刺激的なタイトルが並び、ビシビシと刺激してくれます。
特に「お!」と思ったのは、NPOフローレンスの代表、駒崎弘樹さんと宇野常寛さんの対談。おもしろかったなあ。

駒崎 この前、内閣府の研修会の講師に呼ばれて行ったんですけど、終わって内閣府を出ようとしたときに、職員の人が駆け下りてきて「僕たちはおそらく駒崎さんたちとは志は一緒で、やりたいことがあるからぜひ一緒に戦ってください」って言われて、そういうつながり方もありうる。
それは体制内改革なのかもしれないけれど、体制の中にはこういう人もいるのだから、「どこまで一緒に変えられるかわからない。でもやるだけやろうよ」という青臭いところを失いたくないと思う。本当に世の中を変えるならば彼らの懐に、心に飛び込んでいく。彼らにキラキラした夢を見せて「こんな日本なら素敵じゃないか」と共に戦っていくことを、愚直だけどやるしかないんじゃないか。危機感だけじゃなかなか人は動かないですから。(p.200)

怒ってるだけでなくて、そこから何をするのか、前に進んでいくにはどんな姿勢で行けばいいのか、というのが淡々と、でも力強く語られている感じ。

駒崎 僕も動機が怒りだったときと動機が楽しみになったときでは自分の中で変化があったんですよ。動機が怒りだったときは、いろんな人を巻き込むのに失敗した。「怒ってる」からね。特に行政なんか怒っている対象だからうまく巻き込めなかった。でも「楽しい」と思うようになってからは、巻き込める人も多くなった。最初、僕は官僚に「向こうは制度いじれるけど、自分はできない」というようなコンプレックスを持っていたんですよ。それが今は抜けて、むしろ同志であり客であって、彼らに「政策を売る」という感覚でやっている。


宇野 たぶん僕らの内側の「怒り」との戦いって大事だと思うんですよね。もちろんこの感情は決してなくならないし、完全になくしちゃうのもおかしいと思うんですよ。
ただ、怒りしかない人には絶対に人は感染してくれない。一緒に戦ってくれる人を増やすには、やっぱりここに加わると楽しんだと思ってもらわないといけなくて、そのためにはまず自分が楽しまないといけないと思う。(p.201)

これはきっと、福祉の分野だけではない。きっと文部行政だって同じはずだ、と思って、なんだか勇気をもらったなあ。がんばるぞ。もっともっと軽やかに、でも考えぬく。


そして、夜にはNHKのETV特集で「“ノンポリのオタク”が日本を変える時 ~怒れる批評家・宇野常寛~」。こちらもめちゃくちゃおもしろかった。


宇野さんの、考えぬく姿勢が本当に刺激になった。軽やかに、考えぬく。その姿勢がすごいなあ。


昼はフットサルで身体に刺激を。夜には本とテレビを通じて、宇野さんから刺激を受けまくり。まだまだ、がんばろうと思えた日曜日。