日々、想う。んで、記す。

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『ローマ人の物語 悪名高き皇帝たち』 ティベリウスをもっと知りたいと思った

 塩野七生ローマ人の物語 VII 悪名高き皇帝たち』を読了。ネロ…ひどいな。たしかに、暴君ネロと世界史で習った気がする。母殺しに妻殺し…それでも、ローマはまだ続く。
 英雄であったカエサルアウグストゥスと続いた治世のあと、まあ暴君も含めていろいろと出てくるのだけど、僕は英雄よりも、英雄を継いで社会を回して行く仕組みを整備する人の方に共感する。そういう意味では、自分なりの治世を貫いたティベリウス帝について、もう少しいろいろ読みたいな。

ローマ人の物語 (7) 悪名高き皇帝たち

ローマ人の物語 (7) 悪名高き皇帝たち

 ティベリウスの章の最後に、塩野さんは以下のような言葉を書いている。

皇帝ティベリウスを語ったこの章を、1996年に亡くなった国際政治学者の高坂正堯氏に捧げたい。生前に高坂さんは、ローマ皇帝の中ではティベリウスに他の誰よりも共感をいだく、と言われた。なぜかをただす前に亡くなってしまったが、ティベリウスを書き終えた今、その理由が私にはわかるような気がする。(p.186)

 高坂正堯さんの本は、大学の頃に政治学でよく読んだなあ。独特のバランス感覚がある人なのかな、とう気がしていたので、どんな点で共感したのかを聞いてみたかったな。

国際政治―恐怖と希望 (中公新書 (108))

国際政治―恐怖と希望 (中公新書 (108))