日々、想う。んで、記す。

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オープンエデュケーションと知の革命、教育のICT化

 梅田望夫・飯吉透『ウェブで学ぶ オープンエデュケーションと知の革命』を読了。教育のICT化については、いろいろなシステムを見て、いろいろなコンテンツを見て、勉強していかなくてはな、と思っています。

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

 僕はICTを使って学ぶことには基本的に賛成。ただ、教室での先生たちの仕事をあまりに劇的に変化させるのには反対。一気に100点満点を狙わないで、現状の点数をまずはきちんと出して、そこから5点でも10点でも上げられる施策としてICTを使えそうなところにまずは重点的に利活用すべきだと思っています。
 で、「この部分で活用します。その狙いは○○です」としっかり明言して使ってほしいと思います。そうでないと、全然意図していないところで減点されちゃって、全体を否定されちゃうかもしれないので。

 そんな観点から読んでみました。バタフライ・ディフェクト、って言葉は知らなかったです。勉強になる。これ、恐れられていることのひとつですよね。↓

たとえば、「あるボタンを押すと今の自分にとって必要な教育的なコンテンツしか出てこない」というようなフィルターがかかればいいのかもしれませんが、ウェブだといつのまにか、自分が勉強しようと思っていたこととは違う、全然関係ないことに辿りついてしまい、そのまま流されていってしまうということがよくあります。こんな現象を、イスラエルの教育メディア学者ガブリエル・サロモンは、「バタフライ・ディフェクト」と呼びました。つまりウェブのようなメディアだと、誰もがフラフラと飛び回ってしまうだけで、落ち着いて深い思考や学びができなくなる危険性がある。(p.185-186)

 その他、アメリカを中心に動いているさまざまなオープンエデュケーションの試みについてもメモ。さらっとしか見ていないけれど、じっくりこれから研究したい。

 アメリカでやっているから、これを是非導入!とは全然思ってません。日本の教育現場にあう形で、入れていくことが大事だと思うので。今年から来年にかけては、このあたりの仕事が増えてきそうです。がんばります。(そして、だんだんやりたいことから離れていく…)