「PISA、問題解決能力で世界3位」だってさ。
「PISA、問題解決能力で世界3位」というニュースが出てた。ああ、そうですか…。って感じです。なんか、ちょっと実感と違う感じがしますよね…。「問題解決能力」っていう言葉を聞いて、「正解のない問いにどう取り組むか」という方に重点を僕が置いて理解するからなのかな、と思いました。そう考えると、「学力向上に取り組んできた成果が…」というコメント自体が、ちょっと「あれ?」と思ってしまうのです。いや、測るのが難しいのだろうな、とは思いますけどね。
OECD生徒の学習到達度調査(PISA):国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research
で、OECDのサイトに行ってみて、原文にあたってみました。そしたら、この「問題解決能力(Problem Solving)」のテストが受けられるみたい。ということで、PISAのProblem Solvingのテスト、やってみた。うーん、ちょっとパズルっぽすぎるような気がしてならないのですよね…これで、「問題を解決する」っていう力が測れるの?どうかなあ…と疑問。しっかりResultも読み込もうと思います。
そしたら、福嶋先生が「課題解決力」というのは実に胡散臭い!とTwitterでおっしゃっていて、まさに!と思ってしまいました。
「課題解決力」というのは、いわば、教育界における「きらきらネーム」である。
— 福嶋隆史@ふくしま国語塾 (@FukushimaKokugo) 2014, 4月 2
解決力調査で日本が世界3位というデータを受けての、文科省担当者の言葉――「課題を見つけ、どうやったら解決できるかという試行錯誤を重ねる授業や、全国学力テストでの応用問題出題などの取り組みが成果につながったのではないか」(読売4/2)。違う違う。絶対違う。
— 福嶋隆史@ふくしま国語塾 (@FukushimaKokugo) 2014, 4月 2
OECDの調査結果が有意なデータであるという前提を認めるとしても、それは、「試行錯誤を重ねる授業」や「応用問題に取り組ませたこと」の成果ではない。それはあくまでも、地道に基礎力を高めるべく系統的な指導を積んできた教師のおかげ。
— 福嶋隆史@ふくしま国語塾 (@FukushimaKokugo) April 2, 2014
パス・ドリブル・シュートの技術を徹底的に教えたからこそ試合で勝てるようになったのであり、試合をたくさん経験させたから試合で勝てるようになったのではない。
— 福嶋隆史@ふくしま国語塾 (@FukushimaKokugo) April 2, 2014
課題解決力、問題解決力などという言葉は、実に胡散臭い! - Togetterまとめ http://t.co/IgkuLGtKOC
— 福嶋隆史@ふくしま国語塾 (@FukushimaKokugo) April 3, 2014
PISAは、次回調査では協働型問題解決の力を測定するらしいので、これがどういうふうに設計されるのか、楽しみにしたいと思います。