日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

『有限と微小のパン』、古くならないなあ

 森博嗣有限と微小のパンを再読了。1998年10月発刊。うーん、古くないなあ。ネットワーク環境とか、今とぜんぜん違うはずなのに、ヴァーチャル・リアリティ周りの話とか、いま読んでも全然違和感がない。森先生、すごいわ。テクノロジーは進んでいるのに、思想的な部分が全然変わらない。エンジニア、研究者にはこういうふうに見えていたのか、という感じがする。表層のテクノロジーの問題じゃなくて、本質が見えているのだろうなあ。

 1998年といえば、僕は最初の会社で働き始めてすぐの頃。働き始めてすぐの4月だか5月に、亮さんがふらりと神戸にやってきて、泊まっていったときに、「森博嗣って知ってる?すごいよ!」と教えてくれて、それから読み始めたんだよなあ。六甲道の駅前の本屋で、週に何冊も買っていって揃えていった記憶がある。この『有限と微小のパン』は読み終わり近くになったときに、本当にやめられなくなって(笑)、仕事で移動先に行く途中の電車で、先輩に「すみません、いまいいところなんで!」と断りをいれて、一人で電車で読んだなあと懐かしく思い出した。

有限と微小のパン (講談社ノベルス)

有限と微小のパン (講談社ノベルス)

有限と微小のパン (講談社文庫)

有限と微小のパン (講談社文庫)

 ドラマ化もそうだけど、ユリイカ森博嗣特集がトリガーだったなあ。作品、再読していくぞお。