斉藤淳『10歳から身につく問い、考え、表現する力』を読んだ
斉藤淳『10歳から身につく問い、考え、表現する力』を読了。おもしろかった。こういう教え方をする先生が学校にもいていいと思うのだよなあ。
10歳から身につく 問い、考え、表現する力 僕がイェール大で学び、教えたいこと (NHK出版新書)
- 作者: 斉藤淳
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/09/12
- メディア: Kindle版
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「中高校生のうちに大学生のように本を読め。大学生になったら院生のようにレポートを書け。院生になったら世界の最先端に身を置け」(p.137)は名言だと思う。
以下、気になったところをメモメモ。
アメリカの教室を見ていて感ずるのは、意見の内容の当否にかかわらず、集団のなかで議論や問いかけを行うことが「学習そのものへの貢献」と見なされ、それが重視されることです。こと掃除や整理整頓という意味では自分勝手なアメリカ人学生も、授業になると集団での学びの場に貢献すべく、積極的に挙手し、自ら進んで間違えたりするわけです。
問いかけや間違いは、その数だけ、そこに居合わせた人に新しい視点を与えます。誰かが先生に質問をすれば、同じようなところでつまずいていた同級生が助かりますし、先生にとってみれば、教え方を改善するトレーニングにもなります。(p.88-89)
うーん、集団での学びの場に貢献すべく、進んで間違えたりしているかどうかは、みんながみんなそうじゃないんじゃないかな?と思うのは、僕が初等教育の方に興味があるからだろうか…。でも、「失敗を恐れずにどんどん授業に参加する」というのが傾向としてそうだろうな、と思うし、その方がクラス全体で教育効果は上がるだろうな、とは思います。
今後は急速に普及しつつある電子書籍が読書の中心になっていくかもしれませんが、本書ではアナログの紙の本を想定して話を進めていきます。電子書籍の最大の利点は検索性と携帯性にあります。価格も紙よりも安価です。本人が紙より電子書籍のほうがいいというならもちろんそれを否定する理由はありません。(p.140)
読書についてのところ。これもとても同感。紙でも電子書籍でも、好きな方で読めばいいと思う。ただ検索性は圧倒的に電子書籍だよなあ。
巻末に読書案内があって、そのなかで読みたいな、と思ったものをピックアップ。
もっと学びたい子のための読書案内(p.253-254)
- 古典への文献案内
- 森本哲朗『ことばへの旅(上・下)』2003年
- 作者: 森本哲郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2003/04
- メディア: 文庫
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- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2003/04
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- 読書法について
- 高田明典『難解な本を読む技術』2009年
- 作者: 高田明典
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/05/15
- メディア: 新書
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- 論文作成法について
- 戸田山和久『新版 論文の教室:レポートから卒論まで』2012年
新版 論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス No.1194)
- 作者: 戸田山和久
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/08/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 科学の方法論について
- リース他『キャンベル生物学 原書9版』2013年
- 作者: 池内昌彦,伊藤元己,箸本春樹
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2013/01/31
- メディア: 大型本
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- 社会科学の方法論について
- 久米郁夫『原因を推論する 政治分析方法論のすゝめ』2013年
- 作者: 久米郁男
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2013/11/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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