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日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

『インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ』を読んだ

 小林弘人 柳瀬博一『インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ』を読了。本当におもしろかったです。これからの仕事の仕方、というののヒントがたくさん。否定的ではない。ワクワクする。

インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ

インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ

 タイトルの意味は、最初のところでもわかります。(p.4-5)

そして20世紀の終わり。インターネットが生まれた。メールやブログやSNSが派生した。携帯電話が、スマートフォンが世に満ちた。
するとどうだろう。私たちは、これまで文明が積み上げてきた巨大あ組織の裏側で、原始時代に立ち返ったかのような「小さな村」をいくつもいくつも作り始めたのである。
え、そんな村、見たことないぞ、とおっしゃるあなたもたぶん「小さな村」の村民である。それもひとつやふたつではない。いくつもの村に属しているはずだ。インターネットを介して。SNSを駆使して。スマホを片手に。
仕事の村。趣味の村。地域の村。家族親戚の村。飲み会の村。お稽古ごとの村。ママ友の村。人には言えないあんな村こんな村…。
そう、原始時代と現代が異なるのは、一人ひとりが所属できる「村」の数である。原始時代、一人の人間が所属できる村は物理的にひとつだった。それがインターネットのおかげで、私たちは複数の「村」に所属できるようになった。

 この感じ、わかるなあ。だから、原始人に戻っちゃったわけなのね…。


 その他、気になるポイントなどもまとめておきます。備忘録的に。

  • 仮説:ウェブやITが進化して、世界中がフラットになったら、現実の人々の振る舞いは原始時代に戻ってしまった、ということ。(柳瀬)
  • スーパーフラットな技術(ネット、SNS)を手に入れた人々は、コンパクトなコミュニティをネット上で作り始めて、そのうちネットから飛び出て、リアルに出会ったり呑んだりしゃべったり仕事をしたり遊ぶ道を選び始めている。ネットが普及したのに、全然フラットではない、グローバルでもない。(柳瀬)
  • 人々は「友達の情報」を「見ず知らずのマスメディアのご意見」よりも優先し始める。8割方の人が「5人から10人の自分の親しい友達のコミュニケーション」で得た情報を信用している、という本もある(ポール・アダムス『ウェブはグループで進化する』)(柳瀬)
  • 人間が「友達」として認識できる人数の上限は脳のサイズと機能から150人程度まで(ロビン・ダンパー『友達の数は何人?――ダンパー数とつながりの進化心理学』)。実際、原始時代、村のサイズが150人を超えると2つの村に別れたりした。(柳瀬)
  • (友達力みたいなものをビジネスにうまく転換するのに必要なのは)人々の会話に己のコンテンツを差し込む技。それは「大声じゃない」。今までのマスメディアは拡声器であり、大声だった。会話を妨げない。えらそうなのもNG。(小林)
  • 森羅万象を取材し、解説する。池上彰さんこそが、ウェブ時代のメディアのロールモデル(柳瀬)
  • トーキング・ポインツ・メモ(http://talkingpointsmemo.com)。役所から情報開示請求して取り寄せた書類とかをユーザーに頼んでみんなで見て、何日以内にある程度の問題点をあぶり出す、みたいな作業をしている。(小林)
  • 今までは分業で済んでいたものが、もう「全部を見られない」とダメ。個々の現場で手を動かす必要まではないが、全体を見渡せるだけの見識が必要。(小林)


 本当に、本当に、おすすめです!