日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

横須賀高校ラグビー部の挑戦

横須賀高校ラグビー部の挑戦、という11月11日の神奈川県大会準決勝を前にした記事を、Facebookを通じて知った。とても良い記事。横須賀高校ラグビー部のブログもある。デジタル~。自分たちがやっていた高校の部活にこうしてブログとか、SNSとかあったらどんなだっただろうな、と想像する。
日本経済新聞:横須賀高ラグビー部の挑戦 公立の生徒を強くしたもの

 その日は朝から雨だった。横須賀高校は土のグラウンドだ。人工芝ではない。松山吾朗監督は昼休み、キャプテンに相談を持ち掛けた。「体育館下のピロティで練習しようか」。花園予選を間近に控え、部員たちの体調管理を考慮してのことだ。だがキャプテンは首を横に振った。「体育館下のピロティでするような練習はもうすでにやり尽くしています」

 平日でグラウンドを使えるのは週3日。貴重な1日を無駄にしたくない。それに大一番が雨の試合となることだってありえる。雨を想定した練習にもなるじゃないか。だからキャプテンはきっぱりとこう答えた。「グラウンドで練習しましょう」

部員がきちんと考える習慣ができてるんだなあ。

 横須賀高校ラグビー部は3年生が16人、2年生が14人、1年生が12人の計42人だ。中学生のときにラグビーをしていた生徒は毎年3人くらい。今年の3年生は例外的に多くて6人だった。

 中学にラグビー部がある私立の中高一貫校と比べると、チーム強化という点では明らかに不利だ。全国大会の上位に進出する強豪校ともなると、推薦入学で全国から優秀な選手を集めている。

 「私立はラグビーをするために高校に来ている生徒も多い。ひょっとしたらラグビーは義務かもしれない。しかし公立の生徒は親や教師に勉学との両立を不安視されたりしながら、あえて厳しい道を自分で選んでいる。彼らはそんな自分たちが私立に勝つことの重要さも分かっている」と松山監督。部員の意識の高さ、それは公立ならではの強みだろう。

 私立に勝って花園に行くことを、「あこがれや夢で終わらせず、目標とするために」、横須賀高校ラグビー部は、部員自らが考え、行動するための班を作っている。「ストラテジー」は戦略を考える班、「ストレングス」はウェイト・トレーニングやフィットネスを担当する班だ。ユニークなのが「パッション」班。練習の雰囲気が暗いときなどに、率先して声を出したりして、チームに活気を取り戻すのが役割だ。また「モラル」班は学校・家庭生活の至らないことを部員たちが自ら改めることをリードする。

記事中に触れられている、横高ラグビー宣言もすごい。部活動で終わらせない、という気持ちが見える。

ラグビー本来の素晴らしさを大切にし、横須賀高校は以下のことを体現します。

  1. たとえルールで禁じられていないことでも、フェアの精神で自らを律してプレーします。 
  2. レフリーの存在意義を正しく理解し、心から尊重します。
  3. ノーサイドの精神を理解し、形だけでなく心をこめて相手への敬意を示します。
  4. ホームでの試合では、必ず簡易式アフターマッチファンクションを行います。
  5. 生涯、これらの精神を遵守します。

高校生の部活は、まだまだこれから続く人生の一部だものな。公立の進学校だからこそのカタチというのがあるような気がした。