日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

「桐島、部活やめるってよ」を見て、いろいろ思い出した

 家に帰ってから、夜中に映画桐島、部活やめるってよを見た。ネット上でも絶賛の声をよく見るわけだけど、友人たちの間でも「あれはすごいです」「自分がいます!」「見てていろいろ思い出してつらいです」という声をたくさん聞いた作品。ようやく見ることができたよ。

桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)

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映画『桐島、部活やめるってよ』予告編 - YouTube

 そもそもタイトルになっている桐島くんは映画には出てきません。ただ、バレー部のエースでハンサムで、モテ男で、といろいろ持っている人。その周りに部活の仲間や、遊び仲間や、カノジョや、取り巻きとか、スクールカースト的にいろいろな立場から人が絡んできて、その人たちのそれぞれの視線で物語が少しずつ、何回か繰り返し違う視線で見せられていくというスタイル。堪能。自分がいた高校時代も、きっとちょっと違う視点から見ると全然違っていたのだろうなあ、と思わされる。教室の会話とかを、後ろの方で聞いている女子がクスクス笑ってるところとか、本当に自分の高校時代を見ているようで恥ずかしい。そう、若い時はそんな感じだよね…
 野球部のヒロキくんみたいに、野球も上手けりゃカノジョもいる、でも日々の生活はおもしろくない、というのもわかるなあ。最終的に、ヒロキくんはどうなったのかなあ…というところが妙に気になっちゃったり。周りにどう思われようが、映画だけ撮ってりゃ幸せ、という前田くん(神木隆之介)みたいなのも、いました。いた、いたw もうね、それが楽しくて。

 あと、橋本愛ちゃんが出ていますが、もうユイちゃんにしか見えないw この作品でもめんどくさい女子かも。あ、というかあの女子グループがめんどくさい、のか。女子も大変だなあ…と思ったけど、ああいうのもあったよな。
 本気なんだけど、本気だということを言うとかっこ悪いから言わない、とか。いやー、楽しかったけど、恥ずかしくもなるし。高校時代は戻りたいかと言われれば、「いやだ」と迷わず答える時代なので、ちょっと苦しくもなるかな、という映画。
 飲み会で感想を求められれば、そりゃ「おれがいた!」って言いたくもなるねw 原作はまた違うスタイルで描かれているらしいので、原作も読んでみよう。

 町山智浩さんによる解説で復習しました。何度も楽しめる映画だね。

 しっかし、あんななんていうか複雑で、難しくて、めんどくさくて、そしてかつ残酷な高校時代をよく自分は何事もなく通ってきたなあ、としみじみするわ。うちの息子はちゃんと通れるのだろうか、と不安になったりw がんばれ、若者たちよ!楽しいことを見つけようぜ。この映画の中だったら、映画大好き前田くんか、あるいはブラバンの部長みたいになれたら、それなりに幸せなのかな、と思った。そんなふうに思えるってことは、比較的、自分はそんな感じのポジションにいたのかもなあ。

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

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