日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

『HHhH プラハ、1942年』を読了

 そういえば、成田空港からYCATへ向かうバスのなかで、ローラン・ビネ『HHhH プラハ、1942年』を読了。

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)

 ユダヤ人大量虐殺の首謀者、金髪の野獣ハイドリヒ。彼を暗殺すべく、チェコ人とスロバキア人の2人の青年がプラハに潜入する、というストーリー。このエピソードはまったく知らなかった。もともとは、タマフルの推薦図書特集で紹介されてたんだよね、たしか。で、図書館に予約を入れたような記憶があり。
TBS RADIO 放送後記 第346回(2013年11月23日放送) (ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル)

 前半はナチスのいろいろのドキュメンタリーみたい。事実を淡々と書いていく感じのちょっと不思議な文章でした。ノンフィクションなんだけど、小説。小説なんだけど、ときどき作者のモノローグとか、執筆上の悩みというか葛藤みたいなのが入ってきたりとか。すんなりエンターテイメントにまとめるのもできるけど、それはしない!みたいな(笑)
 ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作、リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞受賞作と、どれだけすごいのかわからない賞をとっています。
 が、僕としては、ノンフィクションにするか、歴史小説にするか、もうどっちかにしてほしかったな。これ、僕がネイティブだったら、司馬遼太郎の本みたいに思えるのかな…とか思った。きっと、司馬遼太郎の本があまり好きでない人は、間に挟まれる(多過ぎじゃね?っていうくらいの)閑話休題が嫌いなのかな、と思ったから。