日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

「選択」をもっと早めにさせてあげて、やり直しもきくように。

本田由紀『教育の職業的意義 若者、学校、社会をつなぐ』を読了。教育についてさまざまな言説があるなかで、最近いちばん話を聞いてみたい、と思っている人。働けない人が多いのは、「最近の若者は…」っていう話じゃないんだ、というのを爆問学問で太田光さんとやりあっているのを見て興味を持った人ですが。
このままでは、教育も仕事も、若者たちにとって壮大な詐欺でしかない、と。本田さんの「自分よりも後から世の中に歩み入ってくる若者に対して、彼らが自らの生の展望を抱きうるような社会を残しておきたいという思い」が感じられる本。キーワードとしての「ハイパーメリトクラシー」についてはより深めて勉強したい。総合学習の授業づくりに関わる立場としては、「職業観」をどう教えるべきか、というテーマも興味深い。
いずれ若者は自分で進路について思い切った選択や決断をしなくてはならず、それを人生の早い段階で取り返しがつく保護された環境の中で「選択の練習」(p.16-17)を積んだ方がいい、というのに激しく同意。日本はやり直しがきかなすぎる。15歳とか18歳とかで人生の選択を上手にやりきれる人なんて少なかろうよ。[→メモ:教育の職業的意義]

教育の職業的意義―若者、学校、社会をつなぐ (ちくま新書)

教育の職業的意義―若者、学校、社会をつなぐ (ちくま新書)