印象派歴史学って、勉強してみたいな
北川智子『ハーバード白熱日本史教室』を読了。おもしろかった。ハーバード大学の人気講義になっている北川さんの日本史講義を紹介しています。北川さんがとなえている、印象派歴史学、というのがとてもおもしろいな、と思いました。
印象派歴史学=
これまでの教科書に沿った日本史のクラスのように、サムライだらけの歴史を教えているだけでは魅力がなく、説得力にも欠ける。高い視点だけでもなく、掘り下げる視点だけでもない、全体のインプレッションに訴えかける絵を描くように、歴史を語る試みに取り組んでいる。
まさしく、時代時代にぶった切って、専門家がわかれていて、歴史の流れがわかりにくくて、というのは問題だよなあ、と思う*1ので、北川さんが言う印象派歴史学、というのは賛成。こういうことを言う人は、歴史学の中から生まれてきていない、というのがおもしろい。北川さんももともとは、歴史学専門の人ではないわけで。
こんなアクティビティを授業の中に取り入れているらしいです。おもしろそう。やってみたいな。
- タイムトラベル:もし、自分がその時代に迷い込んでしまったら…というエッセイを書く
- 写真を見せ、絵を描いてもらう
- 地図を書こう!:白地図にさまざまな情報を載せて完成させていくプロジェクト
こういうの、近現代史のところでやってみてもおもしろいかなあ、と思った。もっと政治とか社会とかを、歴史の流れの中で感じてほしいのと、「今日」とか「明日」とか「数年後」のスパンで、一人称で考えてほしいと思うから。
- 作者: 北川智子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/05/17
- メディア: 単行本
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*1:井沢元彦もこれは言っているよね。