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『箱根駅伝』を読んで知った、ふくしま駅伝

 生島淳箱根駅伝を読了。もうね、正月の最強コンテンツと言ってもいい、箱根駅伝ですよ。初対面の人たちとも何だか共有できてしまう話題なので、新年会とかでも便利よね(笑)その裏側をいろいろと教えてくれる本。特に、最近は、福島県出身のランナーが多いなあ、と思っていたので、その理由として、全県でやっている、ふくしま駅伝というのがあるということを知って、「ああ、そうなんだあ」と思った。
 ふくしま駅伝は、毎年11月に開催されていて、市町村対抗で駅伝をするらしい。これが、才能を発掘するシステムとして機能しているらしく、ここ数年の有力ランナーでは、藤田敦史佐藤敦之今井正人柏原竜二、すごいよなあ。まあ、なんたって、今井正人柏原竜二の山の神2人がいますからね…。
 福島出身の選手に話を聞くと、中学時代には陸上部に所属していた選手の方が少なく、むしろ野球やサッカーなど、他の部活に所属していた選手の方が多い。「元祖・山の神」の今井も中学時代は野球部。校内で「ふくしま駅伝」の選手選考があり、そこから学校代表となり、市町村レベルでの選考会に行き、自治体を代表しての選手となる。これが、中学レベルで長距離選手発掘のシステムになっている。中学だと、足の速い選手が必ずしも陸上部に所属するとは限らない。

 ふくしま駅伝が全県あげての大イベントであり、すべての生徒を選考の対象にしたところが大きい。市、教育委員会、各学校が長距離に適した選手を漏れのないように選考したことが福島の長距離界のインフラを整備したと言っていい。
 そして駅伝の役割として大きいのは、少年、少女たちに、自分の才能に気づく機会を与えたことでもある。

 こうした「自分の才能に気づく機会」があるのって、いいことだよなあ、と思うけど、福島の学生たちは、ふくしま駅伝、どんな思いで参加しているのかな。まあ、多くの人には、「めんどうなマラソン大会」みたいな感じなのかもしれないけれど…(笑)

箱根駅伝 (幻冬舎新書)

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