日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

いまさらだけど『フリー』を読んだ

 いまさらではありますが、クリス・アンダーソン『フリー <無料>からお金を生み出す新戦略』を読了。おもしろかった。ちと、次の仕事に繋げたくて読みました。フリーミアムに興味があります。今、仕事でいろいろ情報公開をコミュニティを作っている段階なのだけど、そこから何ができるかな、というのを考えているから。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

 フリーを利用したビジネスモデルのメモが最後についていたので、その部分をメモ。こうしてモデルをまとめられるとわかりやすいなあ。

p.332-335
フリーを利用した50のビジネスモデル

フリー1 直接的内部相互補助

  • サービスは無料、製品は有料(アップル・ストアのジーニアスバーの技術サポート)
  • 製品は無料、サービスは有料(銀行口座を開くと景品がもらえる)
  • ソフトウェアは無料、ハードウェアは有料(IBMやHPのリナックス版製品)
  • ハードウェアは無料、ソフトウェアは有料(Xbox360などのゲーム端末を原価を大きく下回った価格で提供する)
  • 携帯電話は無料、通話は有料(多くの携帯電話会社)
  • 通話は無料、携帯電話は有料(同じく携帯電話会社の夜間や週末の無料通話プラン)
  • ショーは無料、ドリンクは有料(ストリップクラブ)
  • ドリンクは無料、ショーは有料(カジノ)
  • 商品が無料(小売店の特売品)
  • ひとつ買うと、もうひとつは無料(スーパーマーケット)
  • 無料のおまけ(シリアル)
  • 25ドル以上の注文で送料無料(アマゾン)
  • 無料サンプル(新しく母親になった人へのプレゼントや、スーパーマーケットの試供品)
  • 無料購読期間(雑誌の定期購読)
  • 駐車無料(ショッピングモール)
  • 無料の香辛料(レストラン)

フリー2 三者間市場あるいは市場の“二面性”(ある顧客グループが別の顧客グループの費用を補う)

  • コンテンツは無料、視聴者へのアクセスは有料(広告収入で運営されるメディア)
  • クレジットカードの発行は無料で、商店から決済手数料をとる
  • 学術論文の閲覧は無料、著者が投稿するのは有料(パブリック・ライブラリー・オブ・サイエンス)
  • PDF文書の閲覧ソフトは無料、作成ソフトは有料(アドビ)
  • 女性は入場無料、男性は有料(バー)
  • 子どもは入場無料、大人は有料(博物館)
  • プロフィール作成は無料、くわしい検索は有料(マッチ・ドットコム)
  • リスト掲載は有料、検索は無料(クレイグリストのニューヨークの不動産案内)
  • 旅行サービスは無料、レンタカー会社やホテルからキックバックを受ける(旅行サイト大手のトラヴェロシティ)
  • 売り手から料金をとり、顧客に安く売る(スーパーマーケットが売り手から棚貸料をとる)
  • 物件リストは無料にし、住宅ローンを売る(プラクティス・フュージョン
  • コンテンツは無料、ユーザーが小売商を使うと紹介料が入る(アマゾン・アソシエイト)
  • コンテンツは無料で、モノを売る(スラッシュドット)。シンクギーク
  • コンテンツは無料、広告主から掲載料をとる(プロダクト・プレイスメント
  • プロフィールの一覧は無料、くわしい検索は有料(リンクトイン
  • 一般消費者がコンテンツやデータを利用するのは無料、企業がAPIを使ってコンテンツにアクセスするのは有料(イーベイ。リサーチツールのテラピークなどを使い、大規模な分析をおこなう企業に対して)
  • 環境にやさしいエコハウスの建築プランは無料、そうした建築を請け負う業者として登録するのは有料(フリーグリーン・ドットコム)

フリー3 フリーミアム(一部の有料顧客が他の顧客の無料分を負担する)

  • 基本情報は無料、くわしい情報を利用しやすいフォーマットで提供するのは有料(映画調査会社のボックス・オフィス・モジョ)
  • 一般的な経営アドバイスは無料、個別のアドバイスは有料(マッキンゼー社とマッキンゼー・ジャーナル)
  • 連邦税計算用ソフトウェアは無料、州税用は有料(ターボ・タックス)
  • 低品質のMP3は無料、高品質のCDは有料(レディオヘッド
  • ウェブコンテンツは無料、印刷したものは有料(雑誌や本)
  • お得意さん以外には高く売って、お得意さんに安く売る赤字分を補填する(コストコなどの会員制チェーン店)
  • オンラインゲームは無料、そのゲームをさらに楽しめる会員登録は有料(クラブ・ペンギン)
  • ビジネス・ディレクトリへのリスティングは無料、その企業に<お墨付き>を与えるのは有料(ブラウンブック・ネット)
  • デモ版は無料、完全版は有料(ほとんどのテレビゲーム。最初の数ステージをプレーでき、好き嫌いがわかる)
  • コンピュータ同士の通話は無料、コンピュータと電話の通話は有料(スカイプ)
  • 画像共有サービスは無料、追加の保存容量は有料(フリッカー
  • 基本ソフトウェアは無料、機能拡張版は有料(アップル社のクイックタイム)
  • 広告つきサービスは無料、広告をとりはらうのは有料(SNS作成ツールのニンNing)
  • 一部抜粋は無料、本は有料(グーグルのブックサーチを利用する出版業者)
  • バーチャル世界の探索は無料、その世界の土地は有料(セカンドライフ
  • 音楽ゲームは無料、追加楽曲は有料(タップ・タップ・レボリューション)