日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

エピソードに託して伝えるテーマ

図書館の子どもコーナーで見つけて借りてきた、ルイズ・アームストロング, B・バッソ, 筑紫哲也『戦争を平和にかえる法』を読了。絵本で「戦争を平和にかえる法」なんて、どうやって説明するんだろう?と興味津々だったわけですが、ビーチでの2人の子どものお城づくりが、場所の取り合いになって、友達を巻き込んで…という話。「これが地域紛争です」「これが抑止力です」という感じに、概念が遊びの中で説明されていく。紛争、戦争、同盟、調停などまで話が膨らんでいきます。おもしろいなー。

戦争を平和にかえる法

戦争を平和にかえる法


作者のルイズ・アームストロングさんは、『レモンをお金にかえる法』という本も書いているそうだ。こちらは経済学をきっと寓話の中で説明しているのだろうな。こういう難しい概念、抽象的な概念を他のストーリーに仮託して語るのは、すごく良い方法だと思っています。
新装版 レモンをお金にかえる法

新装版 レモンをお金にかえる法


この方法を初めて知って、おお!と思ったのは、大学時代に真一から教えてもらった、ジョージ・オーウェル『動物農場』だな。これは本当におもしろかった。農場の中のさまざまな動物が、スターリンだったりトロツキーだったりに置き換えられてる、という作品。
動物農場 (角川文庫)

動物農場 (角川文庫)


身近な話やおもしろい話に仮託して、そこの中に「伝えたいこと」を紛れ込ませる、っていうのは、教育カリキュラムに上手に使えるだろうノウハウだと思っているので、こういうシリーズはとても大切な資料だと思いつつ、楽しんで読んでおります。ぜひ。