北方水滸伝、第2部終了
北方謙三『水滸伝 (10)』を読了。ここで第2部終了らいし。呼延灼将軍に派手に負けまして、でも彼を味方に引き入れる、というところまで。
ちなみに、負け戦の後の梁山泊軍の軍師・呉用と総大将・晁蓋の会話が、なんだか「想定」という言葉からいろんなことをついでに思い出させられますな…。
「わかりません。戦ですから。前の戦では、私はあらゆることを想定しました。しかし、想定以上のことが起きてしまった」
「想定したことは、一応頭に置いておく。戦闘では、その場の判断が大事だ。そして前の戦では、その場の判断が間に合わなかった。判断した時は、次のことが起きていた。私も、あれははじめての体験だ」(p.297)
脳みそから血が出るくらい、いろんなことを想定して動く、そこにすごい数の人命がのしかかる。軍人ってそういう仕事。政治家も基本は同じ。
- 作者: 北方謙三
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