自民党のだめさ加減

今日の日経産業の1面は松下グループが新発売する学校向けのPCについて。この機種はTRONという国産OSを搭載している。TRONは1984年に発表されたOS。東大の坂村教授が開発したものです。ちなみにWindowsは1985年に生まれているので、Winよりも歴史は古いわけですね。この頃、アメリカはレーガノミクスで経済最悪、双子の赤字（財政赤字＋貿易赤字）が絶好調な時期。日本に対して牛肉・オレンジの輸入量を増やせ、とか迫っている頃ですね。このTRONというOSは、その取引材料として、自民党に見捨てられてしまったものらしいです。通産省はけっこう押していたらしいのですが、OSなんていうものが大事な商品になるなんて思いもしなかった自民党のだめさ加減が分かる事例ですね。翻ってアメリカ政府は、OSやコンピュータを非常に大事にしています。スーパーコンピュータだって、猛烈に日本に対して締め付けてきたしね。自国の産業を守るために政府がどこまでするか、「護送船団方式」とか「日本株式会社」とか言われていますが、こういうとこだけ見るなら、アメリカの方がよっぽど…とか思いつつ、TRONは見たことも触ったこともないので、使ってみたいなあと思った。