日本海海戦を読み終えて思ふ。
電車の中で司馬遼太郎『坂の上の雲(八)』を読了。世界史上例のない完全な勝利となった日本海海戦が終了。「皇国の存亡、この一戦にあり」みたいな気持ちに一度もなったことがないのは幸せなことだな、と感じる。前にも書いたことがあると思うけど、僕は戦争に恐怖している子どもだった。『はだしのゲン』とか読むのもだめだった。広島に行くのだけでも怖かった。上空を一日に何度となく飛ぶアメリカ軍の飛行機の音も怖かった。
そんな僕でも、この国がなくなる、この国を外国人が支配する、という瀬戸際に来たら、きちんと兵士として存在できるんだろうか?と考える。日露戦争時に両国で違ったことは、日本軍は国民の軍隊・ロシア軍は皇帝の軍隊であったこと。つまり、士官だけでなく日本軍は一兵卒にあたるまでことごとく「自分の国」という意識を持ち、ロシアへの危機感を持っていた、と。ロシア軍は士官にとっては自分たちの国の戦争だったが兵卒にはそうした意識はなく、その部分での差もあったという。なるほどね。さて、今の日本で僕たちは、「自国の戦争」と意識をして、国を守れるかな。武力による戦争だけではなく。文化でも、言葉でも、伝統でも、エンターテイメントでも、何でもかまわない。誇りを持って何かを守れるだろうか。
とか言うことを書くだけで、「この人、右?」と思われてしまってはとってもいやなんだけど。全然右じゃありません。無党派根無し草120%でっす。
日露戦争で大活躍(その後、事故で沈没)した三笠についてのページをリンク。横須賀に今はあります。
http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/nagoshi/nimitz.htm
- 作者: 司馬遼太郎
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