日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

ぷちナショナリズム

香山リカ・福田和也『「愛国」問答―これは「ぷちナショナリズム」なのか...』を読了。この本、あんまり内容がないなあ、と思っていたらあとがきで福田和也が編集部に対して苦言を呈していた。こんなあとがき見たことない(笑)。
Amazonでも辛口の書評ばっかりですな。そう、香山さんと福田さんっていうけっこうびっくりな取り合わせなのに、もったいないよなぁ。
ぷちナショナリズム」っていうすごくキャッチーな言葉は出ているのだけど。もうちょっと、こういう事象が!という事例がたくさんあるといいのかもしれない。フランスとかの右・左の情報とかは知らないことが多かったので勉強になった。
僕は、右だの左だののカテゴライズが先立つのが嫌いです。あらゆる意思決定や思想は、なされた行動によってのちのち評価されるものだと思っていますす。
カテゴライズが先立つ例としては、ちょっと天皇の役割や機能について考えると右!とか、言われたりね。自分の国を愛する気持ちがなくてどうする?自分の国にリスペクトができなくてどうする?とか言うと右!とかね。でも、そういう気持ちと一緒に、国という枠を超えていろいろ考えることだってあるじゃない。だから、君は右派だね、と規定されて、その枠から離れた思考ができなくなるのはいやだ。
サッカーで日本代表を応援するのはナショナリズムか?移民が増えたら自分の生活が変わるな、と考えるのはナショナリズムか?そういうもろもろのことに、論争の種がほしかったのだけど、この本にはなかった感じ。前著の『ぷちナショナリズム症候群』にはあるのかな。読んでみようかな。