本当の自分と演じているキャラ

白岩元『野ブタ。をプロデュース』を読了。帯を見ると、「セカチューで泣くより野ブタを読んで笑いなさい！」みたいなのが書いてあって、期待をして読みました。スピード感があって読みやすかったんです。おもしろかった。
クラスで人気者の主人公・修二がいじめっ子をプロデュース（「野ブタ。」に。が付いているのはそういう意味なのね）する話。でも、学校ってこんなもんだよなー、と思いました。いじめる方もいじめられる方も紙一重で。みんなキャラを演じていて、というか、演じていなきゃダメで。で、ある日突然、何か事件が起こってそのキャラの仮面がはがされちゃったりはがれちゃったり。仮面を変えることでキャラ変身できちゃったり。けっこう残酷な場所ですよね、学校って。
僕も、中学校のときの自分と高校からこっちの自分と、ほとんど同一人物とは思えん（笑） ほんと、暗い子でしたからね（笑）でも実は、暗いのは今でも一緒なような気がします。中身はあんまり変わってない。違うのは、キャラを演じることを楽しめるようになってきたってことかな。人生を楽しめるようになってきた、ってことなんでしょうね。人といることを楽しめるようになってきたのかな。社会で生きるには絶対必要だよね、こういうの。あとは、中身が伴うように変わっていかなくちゃなー。
で、小説の話ですが、感想としては微妙なところ。というのは、ラストシーンはどうだろう？というのがあるから。うーん、ちょっとああいうのとは違うラストシーンがよかったなあ。修二に、がんばってほしかった。それは、自分が重ねちゃうからかなあ。

野ブタ。をプロデュース