旅の感覚〜ムサカにつられる
沢木耕太郎『深夜特急(5)』を読了。この巻はトルコ〜ギリシア〜地中海です。旅行って、ある程度の期間だったら刺激的でとても楽しい。でも、そのある程度の期間を過ぎると、何だか旅が日常になっちゃうのにそこでの生活はあまりなくて、何だか磨耗してしまう気がする。
僕は、長期の旅行は20歳のときにアメリカに1ヶ月、というのが最長。でも、最後の1週間くらいは「もういい、日本に帰して」と思ってた。だって、どこに行ってもお客さんで、何かをそこでするということがなかったから。もちろん、英語ばかりでもういや!とも思ってたけど。
沢木さんの旅も、1年が過ぎて、旅自体が変わりつつあります。あと残すは1巻のみ…。再読なので、ラストシーンは覚えているが、それまでの過程はほとんど覚えていない。数年前に読んだときと、自分の感じ方がどう変わっているかも楽しみ。
もちろん、そんなこととは別に、「ギリシアも行ってみたいなー」という想いもある。夕食後にぽろっと言ってみると、「何があるの?」との返事。「うーんと、青い空と古代遺跡とムサカ?」と答えると、「ムサカって何?」「ひき肉となすとチーズのミルフィーユみたいなやつ*1」「それ、おいしそー*2」というわけで、ギリシアもいいね。
- 作者: 沢木耕太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1994/05
- メディア: 文庫
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