進路教育は原点の1つ
ベネッセコーポレーション『ベネッセが見た教育と学力』を読了。仕事の下調べとして読んだのですが、楽しかった。今の仕事を始めて、最初の数年で関わった進路指導で有名な福岡・城南高校の「ドリカムプラン」についての記述など、懐かしく読み直す。初心に返ることができたかも。その他にも、福岡県立小倉高校の「倉高ONLY ONE計画」や同じく久留米高校の「セサミプラン」なども紹介されてました。一回、きちんとチェックしておきたいな。福岡県、こういうの盛んなのかな。県民性?
もうひとつ、島原高校でベネッセのスタッフの方が見た事例が響きます。
1991年。雲仙普賢岳から火砕流が発生し、大災害となった。地元の島原高校を訪ねた。学校は長い間休校となっていた。
「先生たちがね、子どもたちにひたすら自分の将来を書かせていました。希望の職業は何か、行きたい学部はどこかって。つまり、自分を見失うなよってことですよ。仮設住宅を訪ねてね、靴を縦に重ねてなければならないような玄関から見えたんですよ。ミカンの段ボール箱を机にして勉強する少年がね」
その年、島原高校の大学合格率は過去最高だった。(p.27)
やっぱり、何かを目指すってことは大事ですよ。レベルは全然違っていて、比較するのさえよくないと思うけど、V.E.フランクル『それでも人生にイエスと言う』*1と同じだね。
進路教育は、今まで作ってきたカリキュラムの中では好きな方。思考力教育、ネットリテラシー教育、平和教育などと並んで興味関心があります。しかし、ベネッセはこうしていい本を出すのに、どうして…ごにょごにょごにょ。[→blog@Yui ベネッセが見た教育と学力]
- 作者: ベネッセコーポレーション
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/12/05
- メディア: 単行本
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*1:大学の倫理学の授業で課題図書でした。いい本。読み返す元気はないけど、いい本。