ポルトガル、楽しみ!
司馬遼太郎『街道をゆく (23) 南蛮のみち2』を読了。「南蛮のみち1」に続いて読了。バスク地方から離れて、いよいよポルトガルへ。ポルトガルが大航海時代からどう変わったか、同じく大航海時代に世界中に覇権を唱えたスペインとどう違うのか、みたいな部分が書かれています。
「スペインの子はどうですか」
「はずかしがりませんよ」
石美さんは、よほどそのことについて考えた経験があるらしく、大声でいった。かれには個人体験がある。お子さんのことである。スペイン女性を母とするふたりのお子さんを日本につれて帰ったところ、
「こちらがこまるほど、はずかしがらないんですよ」
ということだった。その理由など見当もつかないが、あてずっぽうにいえば、自分の文化を他の世界に押しつけてきた国にはそういう感覚がないか、すくないのではあるまいか。文化を押しつけてきたという点では、スペインほど世界に冠たる歴史をもっている国はあるまい。
ポルトガルも植民帝国だったが、広大すぎる植民地を維持するには本国の人口がすくなすぎたために、居丈高な態度ではやってゆけず、スペインとはずいぶんちがった姿勢をとりつづけたという事情があった。もっとも、ポルトガルのこどもがはずかしがるかどうかは、行ってみないとわからない。
ただ、ポルトガルの大人たちには好もしい含羞がある、ということは、日本でしばしばきいた。(p.192-193)
貧しかったポルトガルに過ぎたものとしてリスボン港を持っていた国は、大航海時代に乗り出します。コーエイのゲーム「大航海時代」ではリスボンを拠点にプレイしていましたが、街も大きかったものな〜、とどこまでもゲーム原点な話で申し訳ない…。とにかく、早くポルトガル行きたくなってきた。テンション、上がってきた!
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
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