思考力をもっともっと考える
細谷功『いま、すぐはじめる 地頭力』を読了。「考える力を育てる」というカリキュラムを作り、売っている以上、こういうのは追っかけておかねばなりませぬ。わかりやすく、シンプルでとてもよかったです。
地頭力の最大の敵は、この思考停止です。つまり「考えることをやめている」状態です。
「考える」という行為には、難しい点が二つあると思います。一つ目で、かつ最大のハードルが「考えはじめる」ということです(二つ目は「しつこくあきらめない」です)。
ほとんどの人は、考えることをやめてしまっています。これは、知識が増えるにつれて、それをそのまま使う習慣ができあがってしまうからです。(p.18)
そうそう。「考え始める」というのが最初でかつ最大のハードルだ、というのに大賛成。あともうひとつ、仮説思考をカーナビと並べて語るところがあるのですが、そこの例えがものすごく腑に落ちるもので、感心。
カーナビの動きは、仮説思考のステップそのもの(p.87):
- カーナビはすべて、最終目的地に最適な方法で到達できることを「片時も忘れずに覚えて」いる。
- そのときにある最善の情報を用いて、つねにその時点での最適解を算出する。
- つねに最新情報を入手して、当初の答えをそのつど更新していく。
こういう譬え話を上手にできる人って、プレゼン上手だし建設的な対話ができますよね。尊敬するメンターや仕事相手、先輩/後輩にはこの手の人たちが多いので、見習いたいものです。【→メモ:いま、すぐはじめる 地頭力】
- 作者: 細谷功
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2008/06/11
- メディア: ハードカバー
- 購入: 8人 クリック: 65回
- この商品を含むブログ (46件) を見る