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日経新聞「先端技術教育どう高める」、メモ

9月20日付の日経新聞で、宇宙飛行士 山崎直子さんの記事「先端技術教育どう高める」というのが出ていて、なかなか勉強になるなあと思ったのでメモ。

  • 米国の大学院でびっくりしたのは米航空宇宙局(NASA)との連携だ。人工衛星や、スペースシャトルで使っているロボットアームなどの生のデータにアクセスし、解析できる。
  • 大学4年生の時、工場実習のカリキュラムを取った。石川島播磨重工業(現IHI)の工場で1ヶ月見習いとして働き、飛行機の図面を見て感動し、何万もの部品のボルトの締め方の順番まで決まっていることに圧倒された。科学技術の裾野を広げるにはそういう体験は貴重で、機会を増やしていただけないかと思っている。
  • 日本の教育は積み重ね重視だ。足し算、引き算、かけ算と、だんだん高度な技術を習得する。それが日本の科学技術の底力になっており、その面での学力の高さは世界に誇れる。
  • しかし教育はそれだけではない。目標に向かって取り組むやり方もある。例えばこの宇宙船を造りたいという目標があり、それにはこの計算が必要、微分積分が必要と学んでいく手法だ。日本ではそういう教育に接することはなかった。それをやるためには学生に現場を見せる、本物を見せる、実社会を見せるということが必要だ。数式とか化学記号の暗記だけでなく、宇宙に行きたいといった目標が持てるように。それによって夢を抱かせ、そのために勉強が必要ですよという形でモチベーションを高めていく発想の転換が必要ではないか。