権威に従ってしまうだろうと思う僕ら
クリストフ・ニック+ミシェル・エルチャニノフ『死のテレビ実験 人はそこまで服従するのか』を読了。
「服従の心理」の実験をテレビでやってみたもの。テレビ番組だから…と自分でそれなりに言い訳(excuse)をつけて、残忍なことをしてしまう、というのはありそうだ。司会者やプロデューサー(その場にはいないけど)の権威から抜け出して、「いやだ」と言うには、別の権威を登場させなければならないらしい。権威に一貫性が欠ければ、そこから自分で選択をできる状態に戻るのだそうだ。これって大事だよね。学校教育が唯一の権威になってしまってはならない理由。いろんなことを言う人に接しなければならない理由はここにあると思う。
「たかがテレビ」――そう思いながら、私たちは暴力的な番組を楽しみ、その暴力に慣れ、暴力を暴力と感じなくなってきている。今回、架空のクイズ番組『危険地帯 ゾーン・エクストレーム』の実験を行うことで、あらためてテレビは一つの権力であることがはっきりした。背景にあるのは、テレビへの無条件の信頼である。テレビは単なる娯楽を提供する道具ではなくなっている。大きな権力をもつシステムとして私たちの上に君臨している。それはまさに信者に対して絶対的な力を持つカルト宗教のようなものである。(p.293)
テレビはたくさんの人に何かを伝えるにはたしかにいいメディアだけど、ひとつの権力としてそれが働く可能性も十分あるし、「慣れ」ってのは本当に怖い。【→メモ:死のテレビ実験】
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きゃり〜ぱみゅぱみゅだと!?
タマフルのPodcast聞いてて、NONA REEVESの西寺郷太氏が語っていたエピソードがおもしろすぎ。Madonnaの「Crazy For You」誕生の経緯で、大御所が自分が書いた「Cracy For You」が当時デビューしたてだったMadonnaが歌うというのを聞いて…というエピソードのところで、喩えとして使われてた
美空ひばりのために書いたのに…
きゃり〜ぱみゅぱみゅだと!?
というのがおもしろすぎる。駅を歩きながら聴いてて、笑いを噛み殺せなかった…
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あれ、スクリブルっていうのか。
グリン・V.トーマス/アンジェル・M.J.シルク『子どもの描画心理学』を読了。子どもが絵を描いているところはよく見るし、だんだん絵が何かがわかるようになってくる過程みたいなものはわかるんだけど、こうしてしっかり知識として調べたことがなかったので、とても勉強になりました。
スクリブルは何かの再現をしようとしたものではない。純粋な練習である(ピアジェとインヘルダー 1969)
そうそう、「これ、何の絵?」とかあるよね。子どもにとっては、絵ですらないのです。練習。あれをスクリブルっていうのかー、とかね。【→メモ:子どもの描画心理学】
- 作者: グリン・V.トーマス,アンジェル・M.J.シルク,中川 作一,田中 義和,水戸 義明,赤木 里香子,浜谷 直人,田代 和美,寺川 志奈子,木原 久美子
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