日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

いや、働くことがイヤなわけじゃないっす

中島義道『働くことがイヤな人のための本 仕事とは何だろうか』を読了。
この人の書く本には妙な迫力がある。きれいごとではなく、自分で考えている感じが滲み出ている。思想の研究かではなく、思想家だと思える数少ない日本人。でも、読むのにパワーが入るんです、この人の本は。自分が弱っているときに読むと危険。リスキーな時期に読んじゃったけど、読んで正解だった。


私の持論なのだが、自分の仕事にプライドをもっているなら、けっして「二流でいい」と自分にささやいてはならないように思う。「仲間に負けてもなんともない」と言ってはならないと思う。タコ焼き屋でも、ラーメン屋でもいい。仲間に負けてもなんともないのだったら、それは厳密には仕事ではなく趣味だ。
そして、残酷なことに、いかに努力しようとほとんどの人はその限られた微小な分野でさえ一番にはなれない。仕事に挑む限り負けるのだ。負けつづけるのだ。私はこうした生き方こそ、真摯な充実した人生なのだと思う。何かに賭けた者を襲うその苦しさこそ、あえて言えば仕事の醍醐味なのだと思う。(p.67)

その通りだ。[→blog@Yui 働くことがイヤな人のための本]
働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)

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