外堀埋めすぎだろ?
森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』を読了。ずいぶん前から図書館にリクエストを入れていて、ようやく届いたので読みました。何て言っていいのかわからない種類の小説です。学園もの?恋愛もの…か?ファンタジー?うーん、どれだ。特徴ある文体、どくとくなセリフ。
「それで、あの子とは何か進展あったの?」
「着実に外堀は埋めている」
「外堀埋め過ぎだろ?いつまで埋める気だ。林檎の木を植えて、小屋でも建てて住むつもりか?」
こういうやりとり、好きだ。
雲霞の如く発生する即席恋敵たちに私の苛立ちは募り、彼らの肩を掴んで「彼女はお前らなど眼中にない!」と宣言したくなったが、相手へ放つ毒舌の矢はより勢いを増してこちらへ跳ね返る。「チクショウ、俺も彼女の眼中にない!」と私は呻いた。
こういうのも好き。おもしろい。
楽しいセリフとぐちゃぐちゃなストーリー。好きだけどね。他の本も読んでみようかな。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/11/29
- メディア: 単行本
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