「理想的な教育の場」の条件
稲垣佳世子・波多野誼余夫『人はいかに学ぶか 日常的認知の世界』を読了。ひさしぶりに引っ張り出して読んでみた、大学時代の講義の教科書。たしか講義名は「認知学習論」だったような。こんなに長くつきあう学問になるとは当時は思っていなかったっけなぁ。この本の中で、「理想的な教育の場」ということに触れている部分がある。そこで示されている要件は2つ。
- そこでは学習者が、日常生活におけるように能動的でかつ有能な学び手であること
- 日常的認知の限界を超えて理解を深める機会となること
一方的に情報を与えるだけでなく、楽しんで・考えて・自発的に学ぶような環境。そして、日常では経験できないような機会を用意し、それをとらえて疑似体験をさせ、そこから学んだことをまた日常世界に持って帰ってもらうこと。学問のための学問なら、一般の大多数の子たちには要らない*1。日常に役立つ知識やスキルやノウハウなどを伝えたい。
この2つの要件を満たせるカリキュラムを書きたいな、と思う。誰か、おもしろいネタがあったら持ってきて。[→blog@Yui 人はいかに学ぶか]
- 作者: 稲垣佳世子,波多野誼余夫
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1989/01
- メディア: 新書
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*1:社会的には必要だと思ってる、もちろん。