警察を作ることに人生を埋めた人
司馬遼太郎『翔ぶが如く (3)』を読了。征韓論敗れるの巻、なわけですが。川路大警視が「ヨーロッパでいちばんえらいのはジョゼフ・フーシェである」と主張するのを聞いて、懐かしく思う。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/03
- メディア: 文庫
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実は、フーシェのことを書いたシュテファン・ツワイク『ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像』が、僕が受験する年に開設された立命館大学政策科学部の学校案内に必読書として取り上げられていて、それを受験勉強の合間に読んだ記憶があるんだよね。フーシェは、Wikipediaによると、
秘密警察を組織して政権中枢を渡り歩いた謀略家として有名である。時の権力者に取り入りながら、常に一定の距離を保って激動の時代を生き抜いた人物であった。
僧侶から身を起して、議員になり、王族を殺し、ナポレオンの帝政も支え、ナポレオンを追い落とし、王政復古でもきちんと権力を取り…どんな政権でも中枢にいた、ということこそが政策を駆使する人間としての一完成品、という評価がされていた気がする。
でも、ツワイクの本を読む限りでは、やりたい放題、って感じだったけどね(笑)
ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4)
- 作者: シュテファン・ツワイク,高橋禎二,秋山英夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1979/03/16
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「そこまでする?」というくらいに自己利益を追求する感じがすごかったんだよ。