勉強は何かをあきらめないためにするもの
鈴木謙介『チャーリー式100Q/100A 「悩み方」を考える 超・人生相談』を読了。文化系トークラジオLifeや「青春リアル」で、ここ1年くらいで急激に僕の中でプレゼンスを増してきた社会学者、チャーリーの本。いや、おもしろかったです。相談に答える、というもの。
「子どもの夢をあきらめさせたい」という質問に、
どうやったら傷つかせないであきらめさせられるか、ってことなんだけど、そもそも夢をあきらめるのに傷つかないわけがないでしょ。つうか無理にあきらめさせる必要なんてあるのかなあ。サッカー選手になるための努力が、それ以外に役立たないわけがないと思うんですよ。試合観戦をしたり、運動をしたり、資料を集めていくうちに、人とであったり、体力がついたり、チームプレイについて学んだり、文章を読むのに慣れたりと、いろいろなオプションのスキルを獲得できたりするじゃない。そうやって興味の対象を広げていってあげることで、結果的に「子どもの頃はサッカー好きだった普通の大人」に育っていくんじゃないの。(p.120)
こういう答え。とっても共感、です。
もう一箇所。とりあえず進学なんていや、という質問に対して、
「とりあえず大学」という考え自体に、別にメリットはなくて、「とにかく美容師」よりもデメリットが少ないというだけ。こういう場合、ある分岐でそっちの人生のルートに入ったら、「何を選ぶことができなくなるのか」についての比較表を作らないといけないと思うんだ。(p.146)
そうそう。勉強って何でしなきゃいけないの?ってよく訊かれるし、自分も子どもの頃は思っていたけど、可能性を失くさないためにするんじゃないか、と最近は思っているのです。そうした感覚が非常に近く、それをPOPな感じで発進しているチャーリーをかっこいいな、と思うのです。Lifeも「青春リアル」も、この人のパーソナリティにすごくあっている仕事だなぁ、と。この2番組、TBSラジオ×NHK教育という取り合わせですが、9月はコラボ企画が進行中だそうで。非常に楽しみ。[→blog@Yui チャーリー式100Q/100A]
チャーリー式100Q/100A 「悩み方」を考える超・人生相談
- 作者: 鈴木謙介
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2008/12/18
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