二・二六事件にまつわる小説
宮部みゆき『蒲生邸事件』を読了。浪人生が二・二六事件の前夜にタイムトリップする物語。タイムトリップをした時代での行動がメインなのですが、いちばん読んでいて楽しかったのは、主人公が元いた時代に帰ってから徐々に成長していく様子。
時間を自由に旅して、歴史に影響を与えられる能力があったとしたら…。考えてみると恐ろしい。「人が主役なのではなくて、歴史が主役なのだ」というようなくだりがありますが、その中でみんなそれぞれに一生懸命に生きていくしかないんだなあ、って感じ。
二・二六事件はまだ謎が多い事件なのですね。恩田陸『ねじの回転』も同じようにこの事件を舞台にしていたっけ。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2000/10
- メディア: 文庫
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