浮遊研究室も終了かぁ。
森博嗣『森博嗣の浮遊研究室(5) 望郷編』を読了。Webダヴィンチでやっていた連載の最終巻。とうとう終了です*1。とても楽しく、大好きだったシリーズ。対談部分も楽しいのですが、最初にある森先生の文章がやっぱり秀逸。
どうも、近頃、周囲を見ていると、多くの人たちが、自分の仕事に「楽しみ」を見出そうとしているように感じられるのです。「誇り」を見つけようとしている人はあまりいません。「好きなことをしたい」と彼らは言います。しかし、そもそも、仕事とは、その人にこそ「できる」ものだからこそ成立し、社会的価値も高まるのではないでしょうか。それが結局は「誇り」となるのでしょう。「好きこそものの上手なれ」とは、むしろ一般的にはそうではないからこそ生まれた反語にも思えます。少しくらいは好きにならなければやっていられないよ、という教えかもしれません。いかがでしょうか。(p.125)
そうだよなー、と考えさせられることが多いんですよ…。
もう一度書こう。あなたの前方にある大きな夢は、その手前にある小さな夢に隠れて見えない。(p.202)
森先生、N大学をこの春に退官されて、今は海外でバカンス中(アウトプットなし)だそうです。あんなに好きだと言っていた研究生活は辞めてしまうのでしょうか*2。それが創作にどんな影響を与えるのか、楽しみです。これからもずっと、新作を待ち続ける作家であり続けることでしょう。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2005/07/13
- メディア: 単行本
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