品格を教育で
藤原正彦『国家の品格』を読了。「品格」なんていう抽象的なことを、いったいどういうふうに書いているのだろうと思って読みましたが、おもしろかったです。数学者なんですけど、数学者っぽくない(笑)
日本は、ついつい、教育や学力などをアメリカと比較しがちです。でいろいろな指標で比較をしているわけですが、対等として比較結果をみているだけじゃ全然ダメなのかもしれない、と思いました*1。根本的にそれは違うのかもしれないな、と。
学校数学がアメリカに並ばれたというのは、私には恐ろしいことに思えます。初等中等教育が十分に機能しなくてもどうにかなる国は、世界中でアメリカだけです。アメリカの桁違いの富に惹かれて、世界の天才秀才が研究者や技術者としてやってきますから、アメリカ生まれの人々が低迷していても、国力が衰えるということはまずありません。(p.160)
本当だよ、海外から優秀な人材が流入してくることが少ない日本は、自前で育てなきゃいけないんだよなー、といまさらながら実感。危機感増大です。[→blog@Yui 国家の品格]
やっぱり、アメリカの大学院ってみんな優秀?外国人多い?>留学してた皆様
- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 242回
- この商品を含むブログ (917件) を見る
*1:すでに対等などではなく、最近はアメリカに抜き去られてずっと前を走られているわけですが