日々、想う。んで、記す。

プライドを持たない、節操を持たない、愛着を持たない、弱音を吐かない。

世界を救うってのは、そんなものだった

有川浩塩の街を読了。有川さん、いいなぁ。図書館シリーズ以外も読んできていますが、どんどんはまっていくな。図書館に予約入れよう。突如世界を襲った塩害の世界が舞台の小説ですが、こういうものすごい設定なのに、そこでキャラクタがすごい魅力的に動き回るから、重たくなるでなく、最後まで楽しめる。
特におもしろかったのは、世界を救う理由について書かれているくだり。

世界が終わる瞬間まで、人々は恋をしていた。

きっと、最後の瞬間まで恋をしていた人たちはいっぱいいる。
そのうちの一つの恋が、世界を救ったのだ。世界を救うなんて大上段な使命感ではなく。
ただ好きな人を護りたい、という願いがきっと一番強いのだ。きっと、世界を守りたいなんて思って世界を守る人はいない。
好きな人がこの世界にいるからだ。
好きな人を守りたくて、守りきったらついでに世界も救っていた。きっとそんなものだったのだ、この世界が救われたのは。(p.280-281)

ああ、そうだろうな、と思った。そして、こういう「好きな人を護りたい」という気持ちを世界中にたくさん作るために、教育という仕事を選んだんだったっけ、と思い出した。

塩の街

塩の街