とても刺激的な、未来の社会を思い描けるかもしれない2冊の本
宇野常寛・濱野智史『希望論 2010年代の文化と社会』を読了。とっても刺激的な本だったなあ。ここをスタート地点にして、「このことも深めたい」「このことももっと知りたい」と思うことがたくさん。【→メモ:希望論 2010年代の文化と社会】
希望論―2010年代の文化と社会 (NHKブックス No.1171)
- 作者: 宇野常寛,濱野智史
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/01/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 49回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
東浩紀『一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル』を読了。政治に興味関心があり、さらにソーシャルネットワーキングに興味関心があれば、これは楽しく読めるんじゃないかな、と思います。
人文科学の視点からは、現代社会は、もはやいかなる理念もなく、無数の共同体=島宇宙に分断さればらばらになってしまったように見える。民主主義の基盤は崩れてしまったかのように見える。しかし、ネットワーク論の視点で見れば、人口70億弱の全世界でさえ、しょせんは「友だちの友だちの友だちの友だちの友だちの友だち」で覆える規模でしかなく、まだ十分に小さい。だとすれば、現代社会においては、むしろそのような個人間の繋がりの「近さ」そしてそれが可能にする偶然の連帯こそが「民主主義への希望」になるのではないか。」(p.221-222)
本当におもしろい視点だと思う。熟議、熟議、と言いながらあまりそれが効果を上げているようには思えなかったので、こうした新しいプラットフォームの提案っていうのは刺激的で本当におもしろい。いろんなヒントがたくさんある気がする。ほぼ同時期に読んだ『希望論』と対にして読むとおもしろいんじゃないかなあ。【→メモ:一般意志2.0】
- 作者: 東浩紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/11/22
- メディア: 単行本
- 購入: 14人 クリック: 563回
- この商品を含むブログ (147件) を見る