知的探求の起点は「何を知らないか」
内田樹『寝ながら学べる構造主義』を読了。大学時代は本当に好きで現代思想系の本をよく読んでいた。でも、「構造主義」はあまり好きじゃなかったんだよね。自分が動けば何かが変わる、という「実存主義」の方が好みだった。その構造主義を、内田樹さんがどんなふうに書いているのかな、と興味を持って読んだ。
「「分かりやすい」と「簡単」は似ているようで違う」として進められる論。ニーチェの思想から師の視座の獲得の話に行ったり、フーコーの権力論から体育座りの権力性の話に行ったり、おもしろい話あり。
知的探求は(それが本質的なものであろうとするならば)、つねに「私は何を知っているか」ではなく、「私は何を知らないか」を起点に開始されます。(p.12)
教育論としても非常に大切よね。「何を知らないか」を起点に考え始める教育カリキュラム。うん、おもしろそうだ。[→blog@Yui 寝ながら学べる構造主義]
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/06
- メディア: 新書
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