能ってそういうことだったのか。
井沢元彦『逆説の日本史(8)中世混沌編 室町文化と一揆の謎』を読了。室町時代って、「戦国時代の前」みたいな感じであまりぱっとしないですよね…。ということで読んでみた。8代将軍のどうしようもなさと、日野富子のどうしようもなさが際立つのですが…。まあ、そういうものですな。おもしろかったのは能楽についてのところ。能ってちゃんとみたことないけど、亡霊(というか怨霊)がたくさん出てくるのですってね。したがって、役者が怨霊に取り付かれてしまわないように、面をつけている、という記述があって、なるほどなぁ、と思った次第。日本の文化についてだって、全然知らないことが多いのですよ、僕らは。
能面は、父方の祖父が人形彫師だった*1こともあって、小さい頃からよく目にしていたのですが、怖かったんだよねー、子どもの頃は。あの無表情さが。不気味でたまらなかった。でも、怨霊の役をする演者が、取り込まれたりしないようにするための面だったとすれば、その不気味さもちょっと納得。お面とか人形は、今でもあまり好きではありません。ぬいぐるみは平気なのだけどね。
- 作者: 井沢元彦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
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*1:もう現役は引退しちゃってる